ラスボス

認知症だから仕方ないとは分かってはいてもあーちゃんに苛々させられることは多い。
だけど、たんたんが余計な事をしだしてたんたんとぶつかり合うようになってから、たんたんのあまりのラスボス感にあーちゃんが可愛らしく思えるようになった。
自分に代わってたんたんと戦う娘たちにあーちゃんは凄く感謝して頼ってくれているしね。

だけど今回、たんたんに買ってもらったというウィッグをつけたあーちゃんは嬉しさを隠しきれない様子で、

とクネクネしている。
喜んじゃってる!
たんたんにウィッグ買ってもらった、って喜んじゃってるよ!!
認知症になっても気持ちは最後まで残るというが、あーちゃんの中でたんたんへの恐怖や嫌悪感と共に、未だたんたんの改心を望む気持ちも残っているんだな…。
またもやなんの警戒心も持たずにたんたんと出かけ、たんたんがそんなにお高いウィッグを買ってくれたことになんの疑問も持たずに、あーちゃんが望む通りにたんたんが自分を気にかけて歩み寄ってくれていると思っているんだ。
なんだか凄くやり切れない気持ちになった。
すごくショックだった。
私たち娘があーちゃんの為に動いていることに凄く感謝はしてくれているけど、あーちゃんが本当に頼りたいのはやっぱりたんたんなんだなあ。
分かってはいたんだけどさ。今こんな状態になっても嬉しそうにクネクネするあーちゃんを見るとさ…。
そんなあーちゃんを分かっていて
「僕のためにウィッグをつけてよ」とか安っぽいヒモみたいな事を言って、あーちゃんを意のままに操ろうとして、その裏ではあーちゃんの通帳を手に入れようと画策しているなんてたんたんは本当に最低な男だ。
前にあーちゃんが
「たんたんがお茶をご馳走してくれた!」
って喜んでいた時も、
結局それはたんたんがあーちゃんから公共料金を二重取りしていたお金の中から支払われただけだったからね。
たんたんと戦い出してからなーにゃんと、
「遂にラスボスが現れたって感じだよね」
って話していたけど、
本当のラスボスはあーちゃんの心の中の「たんたんへの期待」なのかもしれない。
それがある限り、たんたんのそれらしい甘言にあーちゃんは希望を繋ぎ騙され続けることになってしまう。
でも、あーちゃんの心の中までは打つ手がない…。

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Source: アルツハイマー