救われるのは…

以前にも数回ブログに登場したが、
あーちゃんの学生の時からのお友達のKさんは、あーちゃんが認知症だと分かってもずっと気にかけて親身になって接してくれる。
あーちゃんがホームに入居するにあたり、たんたんと連絡が取れなくなるように携帯を新しくしたが、Kさんがあーちゃんに連絡が取れなくなってしまうと心配をかけてしまうので、
ホームに入居した事と携帯を変えたことを連絡した。
Kさんにはあーちゃんの新しい携帯の番号を教えてと言われたのだけど、あーちゃんは会う約束をしても覚えていられないし、ひとりでは外出出来ないので、申し訳ないがなーにゃんを通して連絡して欲しいとお伝えした。
Kさんはメールで、「あーちゃんが施設に入ったなんて、なんとも寂しい気持ちだ」「そんな所に入ってあーちゃんは状態が余計悪くなってしまったんじゃないか?」と言ってきた。
ワフウフたちも認知症の先生に施設を勧められた時はそれを心配したので、そういうイメージ(環境を変えることで認知症が悪化する)はよく分かる。
だけど、それを他人から言われるとなんだか突き刺ささる。
何だろう、まるで間接的に施設に入れたことを責められたような気持ちになるのだ。
もちろんKさんはそんなつもりはないのだろうけど、なーにゃんとワフウフはKさんの言葉でちょっと落ち込んだ。

そしてある日、なーにゃんがあーちゃんと一緒に居る時になーにゃんの携帯にKさんから電話があったので、あーちゃんに代わって少し話した。
あーちゃんは
と言ったらしい。
Kさんが
「こんな所って?」
と聞くと、
「施設よ!」
と答えたらしい。
(病院に入院しているとは言わなかった。やっぱり分かってはいるんだね)
なーにゃんはそれを聞いてまた落ち込みそうになったけど、
とも、あーちゃんは何度も言ってくれたらしい。
Kさんは、短い時間に何度も同じことを言うあーちゃんとの会話を終えてなーにゃんに電話を代わると、
と言ってくれた。
涙ぐんでいるようだった。
Kさんは頭はしっかりしているが、足が悪い。あーちゃんと同い年でなーにゃんと同い年の娘がいる。
あーちゃんと自分を重ねて自分の行く末を案じて、色々と複雑な気持ちなのだろうな。
あーちゃんはしょっちゅう、
と言ってくれる。
物盗られ妄想があっても、作話が酷くても、同じ話ばかりずっと聞く羽目になっても、
あーちゃんが娘達に会うとニコニコしていつも感謝の気持ちを伝えてくれるから、救われている。
施設という場所には抵抗があっても、娘達があーちゃんのためを思って決めたことだと分かっていてくれさえばいいやと思えるよ。

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Source: アルツハイマー